2017年11月28日
風邪のひきはじめに葛根湯
配合生薬
葛根(カッコン)、大棗(タイソウ)、麻黄(マオウ)、甘草(カンゾウ)、桂皮(ケイヒ)、薬(シャクヤク)、生姜(ショウキョウ)
対応する症状
悪寒・風邪初期の頭痛・筋肉の強張り・発熱・透明の水っぽい鼻水・咳
俗に言う「青い風邪」と呼ばれる寒気から始まる風邪の症状に効く漢方です。
体を温め寒邪を払う作用です。
ゾクゾクして体が強張り肩や首が痛い、頭痛を伴う場合に有効です。
こんな人は飲んではイケナイ!
・疲労して体力を消耗している人
・病後、病中など体力が落ちている人
・胃腸の具合が悪い人
・運動などしていないが自然と発汗している人
・喉が炎症を起こして痛みがある人
解説
葛根湯は体を温める漢方です。
体を温める=エネルギー(体力)の消費が大きくなることにつながります。
よって、激しい運動や激務が続き体力が消耗している場合、さらに体力を消耗させて
本来持っている「自ら治す力」を奪う結果になりかねません。より悪化します。
病後、術後の人も同様です。というか医師に相談してください。風邪じゃない可能性もありますよ。
胃腸が弱って、胃部不快感、吐き気嘔吐がある場合は悪化させてしまう可能性があるので避けた方がよいです。
葛根湯は体を温め、汗をかくことにより寒気を払い、また体内に溜まってしまっている熱を放出します。
既に汗をかく程に体温が上昇している場合、さらに体温を上げてしまい、苦しくなる可能性があります。
汗をかいている時点で体力の消耗が始まっているので体力を温存するためにも飲まないほうがよいです。
炎症=「熱を持っている」と考えるので喉が腫れて痛い場合、体の熱をあげる葛根湯を飲むと
悪化させます。
体力が少ない・消耗している人には・・・・
葛根湯と同じ作用グループに桂枝湯があります。
こちらは葛根湯から「葛根」「麻黄」を除いた生薬で構成されています。
体力が少ない人・消耗している人、
汗をかいている場合で悪寒・風邪初期の頭痛・筋肉の強張り・発熱の症状に適応します。
注意事項
葛根湯は風邪のひきはじめに飲むもので予防には使えません。
また、常飲するものでもありません。
長くても「風邪かも?」と感じてから3日ぐらいです。
3日経っても症状が消えないのは「風邪のひきはじめ」を通過してます。
症状ごとの別の漢方が必要になります。